先日お師匠サマが「外科に行ってくる」と突然言い出し事務所を出てゆきました。
ゆきぴゅーはアキバ系の聖地までおつかいに行かされた時でした。
Tゾーンでハードディスクケースを買っている頃ぴろろんとメールが入りました。「ハラキリしました」はぁ?
なぜなぜ一体何があったですの?お弟子さんには言えない病気でもあったですの?
それともすぐオペをしなくちゃいけないくらい重症ですの?死ぬですの?
どうせ死ぬならPADIカード保険でダイビング中にお亡くなりになるほうがいいですのよ、
と心から心配になって早目に事務所に戻ろうと思いました。電車の中でもう一回メールが来ました。「流血中です」
血の海になっている事務所を想像してしまいました。ゆきぴゅーはこわくなってしまいました。
しかし、駅から走って戻って事務所のドアを開けると普通に座って原稿書いてるお姿が。
「おぅ、お疲れ」
「ど、どーしたですの、どこ切ったですの、お腹ですの?」
「うん、ここ。」
ぺろんとTシャツをまくってちょろっと短パンを下げて見えたそのふくよかな下腹にはかわいそうにガーゼが張られていて血がにじんでいました。
「ふんりゅう、だって。行ったらすぐ麻酔打たれて切られた」
「ふんりゅう?わたくしもおととしくらいにヒザ小僧に出来て切ったやつですわ」
「あぁそうだっけ、ゆきぴゅーも切ったんだっけ」
「なんで切る前にゆきぴゅーに見せてくれなかったんですの」
「なんで見せなきゃいけないんだ。何かの病気かと思って本気で悩んだんだぞ。」
「でもよかったですわね。たいしたこと無くて」
「そうだ。今日はお風呂はいっちゃいけないんだ、オレ」
「ああそうですの」
お風呂に入れないってそうじゃなくても入らないくせにこういう時だけ自慢気に言わなくてもいいですわと思いましたが怒られそうなのでやめました。
だけどしばらくして「お師匠サマ、
なんかその姿ったら切腹しようと思ってやったけど失敗しちゃって死ぬに死ねなかったマヌケな武士みたいですわね」
と言ったらたいそう怒られました。
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