先日亡くなった北杜夫さんの『どくとるマンボウ航海記』は実家の本棚にありました。たぶんパパンの本ですの。子供ながらに、「変な題名の本だなー」と思っていた記憶があります。時は流れてわたくしがその本を初めて読んだのが数年前で、あー、もっと早く読みたかったと思ったのでした。
ご冥福をお祈りいたします。
そういえば身内しか見ないパパンのブログで、100歳の詩人・柴田トヨさんの詩集『百歳』が紹介されていて、とても感動しましたと書いてあったので、娘のわたくしも読んでみましたの。今年6月に満100歳を迎えられたこのおばあちゃん、一人息子さんのすすめで詩作を始めたのは90歳をこえてからなんだそうです。まったく、頭が上がりません。いつの間にかポロポロと涙をこぼしながら読んでいました。
この『百歳』は半分くらいが詩集、後の半分はトヨさんからの聞き書きになっていて、その聞き書きのほうには認知症になってしまったダンナさんの話や亡くなる前の日に大好物のおはぎを持っていって喜んでもらえたこと、死に目に会えなかったことなどが書かれています。昔施設で看取ったというお母さんの話もありました。そのお母さんは、「・・・・・・一日おきに部屋に現れて、私のベッドの脇にいてくれるんです。あの世から来た人だから何もしゃべりません」。朝方までじっと見守ってくれる。この歳になってもまだまだ母が恋しいんですという言葉はジーンと来ました。
ゆきぴゅーのパパンも百歳になってもブログをやってほしいなと願います。
それにしてもなんて可愛らしいおばあちゃんなんですの!『くじけないで』も読まなくちゃ。
コメント
コメント一覧 (5件)
「百歳」は感動したよ。 久し振りにゆっくり読書しました。
いま第一集を読み始めました。
日常のちょっとしたことを書き最後は自分の思いを誌にしている事が素晴らしいです。
ボケないようガンバリマス。
北杜夫さんの著書は一時期読み漁りました。「白きたおやかな峰」のような抒情的なものから、「船乗りクプクプの冒険」のようにばかばかしいほどおちゃらけのものまで、非常に振幅が大きいんですよね。
中でけっこう好きなのが「ドクトルジバコ」です。内容はまあばかばかしい方のものですが、独特のユーモアの中にけっこうロマンがあるんですよ。特に最後の場面でドライバー1本でエッフェル塔を盗みに行くところなんか、思わず「いいね!」ボタンをクリックしたくなります(^_^)
長野のじじへ
書いたものは自分自身の記録としてあとで読み返しても面白いですわよね。
ボケないで頑張ってください。
ご隠居さまへ
ドクトルジバコでなくって怪盗ジバゴ、でしょうか。
さっそく図書館で借りて読んでみますわ~
あ、間違えました。
「ドクトルジバゴ」はボリス・パステルナーク、「怪盗ジバコ」が北杜夫でした。「ジバゴ」と「ジバコ」の違いがあるのでご注意を!