元お師匠サマから「事務所を整理してたら押入れから突撃ゆきぴゅーの旗とか、ゆきぴゅーの服とか出てきたから取りにこい」という電話があったので久しぶりに事務所に訪問しましたの。
数ヶ月ぶりにお会いしましたら少し顔色がお悪いみたいですの。
「お師匠サマ、顔が土色ですわよ」
「うむ。この間要らない物をいろいろ捨てて、燃やせるものをあそこの焼却炉で燃やしたらその日からどうも具合が悪い」
「都会でゴミなんか勝手に燃やしていいんですの?」
「いいんだ」
「でも原因はなんですの。はやいうちにお医者様に診てもらったほうがいいですわよ」
「きっとダイオキシが発生してやられたんだ。ダイオキシン汚染でもうすぐ死ぬかもしれない」
「ゆきぴゅーは死なないと思いますわよ」
「いや、しむ、きっとしむぞ!ほらゆきぴゅー、窓の外のあの木を見てみろ!あそこにひとつだけ残ってる葉っぱがあるだろ、あれが落ちたら、
オレはしむんだ」
少しお疲れのようなのでそっとしておいた方がいいと思いましたの。
肝心の訪問の目的の荷物とやらが入っている段ボールには、ぜったいに!ぜったいに!要らないお弟子さん時代のジャージ類(事務所宿泊の際の寝巻き)がわんさか入っていて「これ全部要りません」と言ったら悲しそうな顔をしていました。というわけで結局、旗だけ持って帰ってきたゆきぴゅーでした。
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